調査研究・国際プロジェクト 三宅博之様

1.主な活動内容は何ですか?

自分の仕事である教育としてゼミの活動を行っています。また、教育活動だけではなく研究の中にもESDの観点で物事をとらえるようにしています。
例えば、2020年には、ゼミの環境・平和学習で石垣島、沖縄本島に、2019年は環境学習としてインドネシアに行きました。さらに、北九州ESD協議会の調査研究・国際プロジェクトのリーダーをしていて、そこでは韓国のESDを積極的に取り上げているソウル特別市のドボン区(RCEドボン区)と事前学習を含め、オンライン交流を行いました。
また、フードバンク事業に積極的に取り組んでいるフードバンク北九州ライフアゲインというNPO法人団体の活動にも参加していて、その中でもSDGs教育部門を担当しています

2.活動をはじめたきっかけは何ですか?

元々は南アジアのバングラデシュの環境問題、都市問題を研究していました。専門的な環境問題というものは出さずに途上国一般のことを教育として教えていたのですが、研究のため自分が海外に行く回数が増えて行くたびに、じゃあ日本はどうなのか、北九州はどうなっているのか、ということを現地の人々に聞かれました。しかし、なかなか答えられなくて、外には目を向けることはできるが内側のことは意外と何も知らないことを実感しました。そんな時、90年代にsustainable development(SD)という概念がすごく流行し、いわゆる環境ブームが起きていて、それに加わるような形で活動を始めました。
また、決定的だったのが2001年の北九州博覧祭で北九州市の環境局が中心となって、もっと市民の人々に環境を知ってもらい、同時にその人たちをインフルエンサーやインプリテーターに育てあげようという事業活動の中で、私も環境ガイドのようなトレーニングを受け、現在のESDに非常に役立っています。

3.活動の魅力は何ですか?

やはり自分たちが考えたESD促進の活動が周囲の人にうけた時、納得してもらえた時には嬉しいですし、とても魅力に感じます。「作る→うける→嬉しい」これが魅力だと思います。

4.コロナ禍での活動を教えてください!

「実際に行けないから、じゃあ中止」となるところが多い中、長年の交流から得た信頼があるからこそなんとかインターネットを使ってオンラインで韓国と交流を開くことができました。
また、食品ロス関係では、コロナ禍でバイトができなくなった学生に対してフードパントリーという形でフードバンクから食品をいただいて、配布する活動を2度行いました。さらに、教育活動の方では本来であれば、2020年はゼミ生でインドネシアのバリ島に予定だったのですが、新型コロナ禍のために海外渡航が厳しくなり、結局、急遽、石垣島で自然の中での環境学習、沖縄本島では語り部さんのお話を聞くなどの平和学習も行ってきました。

5.今後の展望は何ですか?

私は来年度(2022 年3月)で定年退職となるのでそのあとについて考える時期なのですが、自分が研究しているバングラディシュやインドネシアの川がとても汚くてどうにかしたいと考えています。今後は実際に川を美しくする運動、政策を考え、何か私にできることを探していこうと思っています。

6.読者へメッセージをお願いします!

ESDというのは特に実践型で、実際に経験してみないとわからないことが多いけど、チャレンジが足りてない人がたくさんいると思う。だから、みんなにはもっともっと失敗を恐れず、チャレンジしてほしい!

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